【わかりやすい】Webライターが文章制作で著作権を侵害しないためのコツ

Webライターと著作権

Webライターとして活動する上で、著作権の知識は必須です。

しかし、著作権について詳しい内容を知らない方は多いのではないでしょうか。

記事を執筆する際、参考にする情報や使用する画像には著作権が与えられています。著作権について知らない状態で仕事を進めていると、著作権侵害となり罰則が科せられる恐れがあります。

著作権を侵害しないためには、著作権の知識を身に付けましょう。

この記事では、著作権についてや著作権を侵害しないためのコツ、著作権の基礎知識が学べるサイトなどを解説しています。この記事を読んで、Webライターに必要な著作権の理解を深めていきましょう。

著作権とはどんな権利?

執筆するWebライター
執筆するWebライター

著作権とは、著作物を作った人に与えられる権利です。著作権によって、著作物が他者に無断で利用されないように守られています。

著作物には、以下のようなものがあります。

・言語(小説や論文など)

・音楽

・舞踊または無言劇

・美術(絵画や彫刻など)

・建築(建築芸術)

・地図または図形

・写真

・映画

・プログラム

著作物の中で、言語、イラスト、図形、表、画像はWebライターに関係しています。文章を参考にしたり、画像を使用したりする際は著作権があることを覚えておきましょう。

また、著作権は著作者人格権と著作権(財産権)に分けられます。それぞれについて、解説します。

著作者人格権

著作者人格権とは、著作者の人格を守るための権利で他者に譲渡できません。著作者人格権には、以下の3つの権利があります。

権利内容
公表権著作物の公表の有無、どのように公表するか決める権利
氏名表示権著作物に自分の名前を公表するか公表する場合、本名かペンネームどちらにするか決める権利
同一性保持権著作物のタイトルや内容を他者に勝手に変えられない権利

著作者人格権は、Webライターに関係する権利のため、頭に入れておきましょう。

著作権(財産権)

著作権(財産権)は、著作物の財産的権利を守る権利で、著作者人格権と異なり譲渡可能です。著作権には、以下の権利があります。

権利内容
複製権印刷、写真、コピー機、録音などの方法で物に複製する権利
上演権・演奏権演奏会や演劇、CDなどの方法で著作物を聴かせたり見せたりする権利
上映権映画、写真、絵画などを上映する権利
公衆送信権テレビやラジオ、インターネットなどの方法で著作物を送信する権利
公の伝達権テレビやラジオ、インターネットなどの方法で著作物を伝達する権利
口述権言語の著作物を朗読などの方法で人に伝える権利
展示権美術・写真の著作物を人に見せるために展示する権利
頒布権映画の著作物の販売や貸し出しする権利
譲渡権映画以外の著作物またはその複製物を人に譲渡する権利
貸与権映画以外の著作物の複製物を人に貸与する権利
翻訳権・翻案権など著作物を翻訳や編曲、変形、脚色などの方法で二次的著作物を作る権利
二次的著作物の利用権自分の著作物の二次的著作物を利用することについて、原作者が持つ権利

著作権といってもさまざまな権利があって、一度に理解するのは難しいでしょう。

しかし、Webライターとして仕事をするためには把握しておく必要があります。少しずつ著作権の理解を深めていきましょう。

著作権を侵害した場合に罰則はある?

著作権の罰則を調べるWebライター

著作権を侵害した場合、以下の罰則が科せられます。

著作権の侵害10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金
著作者人格権の侵害5年以下の懲役または500万円以下の罰金

また、企業が著作権を侵害した場合、3億円以下の罰金と甚大な損害となりかねません。

著作権侵害をした記事を企業に納品した場合、大きな影響を与えてしまう恐れがあることを頭に入れておきましょう。

上記のような罰則だけでなく、クライアントから損害賠償請求や名誉回復などの措置の請求をされるケースもあります。

著作権を侵害すると自分だけでなくクライアントにも迷惑がかかるため、著作権を侵害しないように仕事を進めましょう。

記事の著作権は基本的にはWebライターのもの

仕事をするWebライター

Webライターが記事を執筆した場合、著作権はどうなるのでしょうか。前述したとおり、著作権は著作者に与えられる権利です。

そのため、Webライターが執筆した記事の著作権はWebライターのものになります。

しかし、契約書の内容によってはクライアントに著作権が譲渡される場合があります。著作権がクライアントに譲渡されるケースについて解説します。

契約書の内容によってはクライアントに著作権を譲渡する

契約書に、納品した記事の著作権はクライアントに譲渡されるといった内容が記載されていた場合、記事の著作権はWebライターではなくクライアントに譲渡されます。

著作権が移行するのは、記事を納品し報酬を受け取った後です。著作権が譲渡されているのにもかかわらず、記事をポートフォリオに掲載したり、SNSで発信したりすると著作権侵害となります。

しかし、企業によってはポートフォリオに掲載してもいいケースがあります。

著作権が譲渡されている=実績公開不可というわけではないため、ポートフォリオの掲載に関して事前にクライアントに確認しましょう。

Webライターが著作権を侵害しないためのコツ

著作権を侵害していないか調べるWebライター

Webライターが著作権を侵害しないためのコツを、3つご紹介します。

・コピペチェックツールを使う

・記事を引用する際のコツ

・画像を使用する際のコツ

それぞれのコツについて、詳しく解説します。

コピペチェックツールを使う

著作権を侵害しないために、執筆後はコピペチェックツールを使用しましょう。

Webライターは執筆する際、検索上位記事を参考にするケースは多いでしょう。検索上位記事の情報を参考にして自分の言葉で表現するのであれば、コピペと判断されにくくなります。

しかし、他記事の内容をそのまま使用したり、助詞だけを変えたりした場合、コピペを疑われてしまう可能性があります。

特に初心者Webライターは、意図せず似たような文章になってしまうケースも少なくありません。

提出後にコピペが発覚する事態を避けるために、記事執筆後はコピペチェックツールで確認しましょう。下記コピペチェックツールは無料で使用できるため、ぜひ活用してください。

・CopyContentDetector

・こぴらん

・chiyo-co

記事を引用する際のコツ

著作権を侵害しないために、Webライターとして引用ルールを覚えておきましょう。引用とは、他者が書いた文章をそのまま自分の文章に用いることです。

そのまま文章を利用するのは本来であれば著作権の侵害になりますが、引用の場合は著作権者の許可を得ずに利用できます。引用する場合は、以下のルールを守りましょう。

・引用する必要性がある

・引用した部分と自分で書いた部分をはっきり区別する(引用部分は「」や『』、” ”で囲む)

・引用部分の量は自分の書いた部分よりも多くしない(主従関係)

・引用元を明記する(サイト名やURL、著作者名、タイトルなど)

・引用部分はそのまま利用する

また、引用の他にも参照や参考があります。参照や参考についても解説します。

参照

参照とは、自分で執筆した部分の事実確認をするために、他の著作物の文章や図、グラフを照らし合わせることです。参照は、引用とは異なりそのまま使用できません。

文章や図、グラフなどの情報を正しく要約することが重要です。

また、参照で使用できるのは、文章や図、グラフなど目で確認できる情報のみです。他者の意見など目で確認できない情報は参照として使用できないため、注意しましょう。

参照する際は、引用と同様にタイトルや著作者名、URLなど参照元の情報を明記する必要があります。

参考

参考とは、記事執筆のために収集した情報をもとに、自分の言葉で文章を作成することです。

参照は目で確認できる情報のみでしたが、参考の場合は他者の意見など目で確認できない情報も使用できます。

また、参考も文章をそのまま使用するのは著作権侵害となります。他の著作物からの情報をもとに、自分の言葉で執筆するようにしましょう。

参考にする際は参考元の明記は義務付けられていませんが、参考にした著作物の著作者名やタイトル、URLなどを記載しておいた方がいいでしょう。

画像を使用する際のコツ

Webライターは文章を執筆するだけでなく、画像選定をする場合もあります。写真や画像にも著作権があり、インターネット上にある画像を勝手に使用すると著作権侵害となります。

著作権侵害にならないよう、画像を使用する際は著作権がない画像を選ぶようにしましょう。著作権がない画像を探す際は、フリー画像サイトを利用しましょう。

しかし、フリー画像サイトでも商用利用禁止の画像もあります。

商用利用禁止の画像を使用してしまうと著作権侵害となるため、フリー画像サイトを利用する場合は利用規約を確認して商用利用可能な画像を使いましょう。

また、画像ではなく自分で撮影した写真を使用するケースもあります。

自分で撮影した写真の著作権は自分に与えられるため使用しても問題ありませんが、写真に他者や本の表紙などが写っていた場合は注意が必要です。

人が写っていた場合、本人の許可を得ずに使用すると肖像権の侵害となります。本人の許可を得たり、特定できないように加工したりしてから使用しましょう。

加えて、出版物にも著作権が与えられています。中身を載せるのはもちろん、表紙だけでも著作権侵害となるため、本や雑誌などが写った写真は使用しない方がいいでしょう。

著作権など法律関連の基礎知識が学べるサイト

Webサイトで著作権を学ぶWebライター

Webライターは、著作権など法律関連の基礎知識を学んでおく必要があります。ここでは、法律関連の基礎知識が学べるサイトを2つ紹介します。

まず、1つ目がCRIC公益社団法人著作権情報センターです。

CRIC公益社団法人著作権情報センターには、著作権の知識や情報が掲載されています。中でも、みんなのための著作権教室は、イラストや表が多く著作権について理解しやすくなっています。

また、著作権に関する講座や研究会の開催情報も掲載されており、独学では難しいと感じた際には講座受講も可能です。

2つ目は、文化庁著作権です。

文化庁著作権は文化庁が運営しているサイトで、著作権の施策や事業一覧が掲載されています。著作権の最新の法律も掲載されているため、著作権の最新情報を知りたい時に役立つでしょう。

施策や事業一覧の他にも、著作権セミナー動画や著作権契約マニュアルなど学べるコンテンツも充実しています。

2つのサイトを利用して、著作権の知識を身に付けていきましょう。

まとめ:Webライターは著作権を守りつつ執筆していく

Webライターとして記事を執筆する際は、著作権に細心の注意を払う必要があります。著作権侵害となると、罰則が科せられるだけでなくクライアントとの信頼関係が崩れます。

著作権を守りながら執筆していくために、コピペチェックツールの活用や引用ルールの把握、商用利用可能な画像の使用などをしていきましょう。

また、本記事で紹介したサイトを活用して、著作権の最新の知識を身に付けることも重要です。高品質なコンテンツを提供していくために、著作権を守りつつ執筆していきましょう。

投稿者

  • おはなアイコン

    Webライターのおはなと申します。「自宅で仕事がしたい!」という思いで副業からWebライターを始め、今では専業で活動しています。医療や車・バイク、転職など幅広い分野の記事を執筆しています。読者目線でわかりやすい記事が書けるよう、丁寧なリサーチを心がけています!

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